この「買う前に読んで!」シリーズでは、ダンゴムシ撮影機器やカメラアクセサリについて、失敗とまではいかなくても使わずにお蔵入りになっている物やこっちの商品の方が良かったなぁ〜なんていう惜しい体験について書いていきたいと思います。
カメラ勉強中の超初心者が思う個人的な感想であり、特定の商品やそれを愛用されている方を貶める意図はございません。
また、カメラ超初心者の方へ向けた記事でありカメラについて分かっている方がお読みになると時間の無駄となってしまいますのでブラウザをそっとお閉じください。
同じ失敗をする初心者の方が減ればいいなという思いで書いていきます♪
一年前、私はスマホにダイソーのマクロレンズを取り付けてお手軽にマクロ撮影を楽しんでいましたが「うちの天使のようなダンゴムシをもっと高画質に撮りたい!!!」という欲が出てきてしまい、コンパクトデジタルカメラを購入することに決めました。
カメラのことなんて右も左も分からない初心者がマクロ撮影に特化したデジカメを検索で調べまくり・・・OLYMPUSの「TG-6」に辿り着きました。(2024年5月現在ではTG-7がリリースされているようですね。)
そして同時に「TG-6でマクロ撮影をするなら『FD-1』もあるとなお良し」という情報を目にしました。
FD-1の効果を検証!
FD-1はTG4〜7用の外付けアクセサリで「フラッシュディフューザー」と呼ばれる物です。
フラッシュディフーザーとはフラッシュの光を拡散板により拡散させることによって白飛びを防ぐための物。
なるほどなるほどじゃあこれも一緒に買おう、と張り切ってTG-6とFD-1をセットで買うことにしました。
確かに、暗い場所でフラッシュを焚きたい方にはこれはとても役に立つ物だと思います。
以下の比較をご覧ください!
この通り、普通にフラッシュするとかなり白飛びしてしまいますが、FD-1を装着してフラッシュ補正2.0にした写真はほぼ白飛びせず明るくなっています。
ですが、とても便利な物にも関わらず、私はFD-1を使わなくなっていってしまいました。
という訳でFD-1を買うべきか迷っているカメラ初心者の方へ、以下にチェックポイントをまとめました。
FD-1を購入するべきかのチェックポイント
①白飛びを完全に防げる訳では無い。
上記の「FD-1使用フラッシュ(補正2.0)」の写真を見ればお分かりになると思いますが、FD-1を装着しても白飛びを完全に防げる訳では無いし魔法のように均質に光が当たる訳ではありません。
完全に好みの問題ではあると思いますが私は多少暗くても「フラッシュ無し」の写真の方が自然で好きです。
②『LG-1』の方が良いかも。
また、上記の写真の通りフラッシュの青白い光で本来の色味が変わってしまっています。
「LED発光」の設定にすれば色味が青白くなることは防げますし、シャッターを半押しした状態でずっと発光させることができるため暗い場所でもシャッターを押す前からどんな写真になるかイメージが掴みやすく、白飛びもほとんどせず、シャッタースピードが速いので撮りやすいです。
そのため、撮影対象によってはフラッシュよりもLEDの方が使いやすいです。
ですがFD-1を付けた状態ではLED発光は使用できません。
LED発光使用ならこちらの「LG-1」というアクセサリを取り付けると均質な光になるようですが私は持っていないため検証はできません。
(こちらは純正品ですが、JJC製の安価な互換品も出ているようです。)
③そもそも発光機能を使わないかも。
撮影対象は光に強いか?
フラッシュを焚いて生物を撮影したい場合、ストレスを与えないためには生態を確認する必要があります。
例えば虫は光に反応して移動する「走光性」という習性があります。
走光性には「正の走光性」と呼ばれる光に近づく性質(蛾など)と「負の走光性」と呼ばれる光を避ける性質(ミミズなど)があります。
私がメインで撮影するダンゴムシはこの「負の走光性」を持っており、光に対してとても敏感で臆病です。
↑光に気づいて隠れるダンゴムシ。(撮影機器はTGではありません。)
虫の中には昼行性で多少の光ではびくともしない虫も居るかと思いますが、夜行性の虫はフラッシュで動いてしまいシャッターチャンスを逃すことになると思います。
他にも、気質が臆病であったり猫や鳥のように視力の良い生物にはフラッシュは焚かないほうが良いですね。
ふんわりした光になる訳では無い。
超初心者の私は「フラッシュディフーザー」という名前につられて『FD-1を取り付ければふんわりした優しい光になるのかな?ダンゴムシにも使えるかな?』なんて想像していましたが、特にそうでもなく普通のフラッシュと同じように一瞬眩しく光ります。
この強い光がダンゴムシの目に入ればあっという間に逃げられてしまいます。
そのため生物メインで写真を撮る私は設定をそもそも「発光禁止」にすることが多くなりました。
そして一度「発光禁止」の設定にしてしまうといちいち設定をいじるのも面倒でいつも焚かないのが当たり前になりました。
発光させないのを自分の中で当たり前にしておくと、動物園や人の多い場所で間違えて発光させてしまった!ということが無いので安心なんですよね。
動画派はビデオライトで良いかも?
これはFD-1関係無くて本当にお恥ずかしいですが、カメラ超初心者の私はデジカメを購入するまでフラッシュがビデオライトにもなると思っていたんです。
定常光として動画撮影中にずっと光っててくれるのかなと思っていたのですが、そんなことは無く。
写真よりもほぼ動画ばかり撮っている私にはFD-1どころかフラッシュの機能はほぼ必要の無いものでした。
TG-6でマクロ動画を撮影しようとすると自動で絞りが絞られるのか写真撮影する時の明るさより1段階暗くなります。よく晴れた日の屋外で無ければ何らかのライトは必要だと思います。*1
家で動画撮影する際にはダンゴムシの目に直接光が入らないような遠い位置でデスクライトを点けています。写真を撮影する時にもデスクライトで十分です。
④他に付けたいアクセサリはあるか?
FD-1やLG-1をつけると他のアクセサリは取り付けることができません。
私は野外撮影での紫外線でレンズがダメージを受けることが気になるため、現在は代わりにUV保護フィルターを取り付けています。
TG-6は最短で1cmまで寄って撮影することができますが、フィルターを付ければ近寄って撮影していてもレンズに物が当たることを防げます。
レンズキャップも付ければカバンにそのまま入れても安心です。
脱落防止の紐付きの物は便利そうですね。
フィルターとキャップの取り付けには別売りの「コンバーターアダプター」が必要です。
↑TG-4までしか対応していないような商品説明になっていますがTG-6もTG-7も使えます。
ついでにこちらのシリコンジャケットはFD-1やLG-1との併用も可能です。
付けるとより安心感が増しますね。
ホコリがめちゃくちゃ付くので見た目よりも機能性重視の方向けです。
(リンクは純正品ではなくJJC製の互換品です。)
「何をどんな風に撮影したいのか」は本当に人によって違いますし、そこを明確にさせないでとりあえずで買うと使わなくなることもあるんだな〜と学びになりました。
これから購入される方はご自分の目的に合わせてTGのカスタマイズを楽しんでみてください♪
ご参考になれば幸いです。
【参考記事】
Wikipedia『走光性』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B0%E5%85%89%E6%80%A7
*1: 上記の動画のようにデスクライトも気づかれる時は多いため、現在は絞り値を自由に設定できるミラーレス一眼をメインで使用し、絞り開放気味にして画面を明るくしなるべくライトを点けずにこっそり虫さんを撮影しています。