この「失敗シリーズ」ではダンゴムシ飼育のために購入したけど失敗だった物や失敗だった方法・失敗から得た改善策についてご紹介しております。
このシリーズの内容は私の経験則による個人的な意見を多く含んでおり、また失敗だった商品は本来の用途と違う使い方をしている場合がほとんどです。
特定の方や特定の商品を貶める意図はございません。
今回はダンゴムシのために買った餌でほぼ無駄になった!という物をご紹介します。
同じ失敗でガッカリする方が減れば幸いです。
失敗餌『ヌマエビの主食』もしくは顆粒・粒状のペットフード
ダンゴムシの飼育を始める前に、色々な餌を与えてみたいけれど主食としてペットフードは買っておこうと思いまして、最初に買ったフードがこちらです。
同じ甲殻類なのでエビの餌ならダンゴムシも食べられるだろうと簡単に考えていましたが…いざあげてみるとこれは本当に食べないです。
所詮虫と考えダンゴムシのグルメさを舐めていたことを反省しています。
1年半経った今でもたっぷり残っているこのフード、何故食べないかというと・・・
失敗の理由①形状が苦手。
ダンゴムシは粉状の物であれば犬のように口を付けてモグモグ食べますし、ちょうど良い大きさの固形の物であれば手で持って食べます。
自分の体よりも大きな物であれば手を添えつつかじりつきます。
ダンゴムシが餌を手で持っている様子はこちら↓
この「ヌマエビの主食」は沈下性で非常に堅いためしっかり手で持って齧りつかなければ食べられません。しかし持つには粒の大きさが微妙なため、どうにも食べにくいのではないかと思います。
また、持つというよりは両手で挟んでいるため、ダンゴムシにとって平たい物の方が持ちやすく顆粒・粒状の物は手からすり抜けてしまうのだと思います。
このような微妙な大きさの物で固い物といえば、ゴマや雑穀も全く食べません。
また、粒状の亀フードもほとんど食べませんが、粒よりも体の小さな赤ちゃんダンゴムシが齧り付いているのを見たことがあるため、やはり味よりは形状の問題なのだと思います。
ダンゴムシにとっては堅い餌はしっかりと持てる(しがみつける)形状であることが大事なようです。
さらにダンゴムシの口は横開きのため、しがみついてゴリゴリと齧れるほど大きい物では無いのなら「顎の開く範囲よりも薄い物を両手で挟みながら食べる」というシチュエーションが最も食べやすいのではないかと思います。
ダンゴムシは自然下では主に枯葉を食べていますが、これはまさに枯葉を食べる時と全く同じです。
失敗の理由②堅すぎる。
これは完全に経験ですが、顆粒や粒状もしくは大きな塊の餌は「その餌を指の腹で押して潰せるか」で食べるかどうか予想できます。
今まで『買ってみたけどほとんど食べない・・』と残念な結果になってしまった物は“指の腹で押して潰せない物”が多く、前述したゴマや雑穀の他には犬用の堅いチーズも食べませんでした。
一見堅そうに見えても指の腹で軽く触った時に粉末が出るカトルボーンはよく顎でゴリゴリ削って食べています。
ゆで卵の殻は堅いですが例外で、顎の開く範囲よりも薄いものは噛み砕けるのでしょう。
堅すぎる物は苦手ですが柔らかければ良いという訳でもなく、お豆腐のような柔らかすぎるものよりは乾燥した高野豆腐のようなボリボリ食べられる物を好みます。
また、柔らかく茹でたニンジンよりは生のニンジンをゴリゴリ齧ることを好みます。(生のニンジンは手でちぎって脆い断面を作るとそこから好んで食べます。)
水分量の多いものよりは栄養価の濃縮された物を好むのでしょうか・・・。
それとも単にゴリゴリ齧る食感が好きなのか・・・?
私もスナック菓子が好きなので食感にこだわる気持ちは分かります。
健康上の理由からお菓子を与えたことはありませんが、ダンゴムシは多分じゃがりこが好きだと思います。
失敗の理由③単純に臭い。
視力の良くないダンゴムシは嗅覚を頼りに餌を探します。
嗅覚の刺激となる酢やコーヒー、ハーブなどの匂いは嫌いで、人間が“良い香り”として好む匂いでもダンゴムシにとっては嫌いであることが多いです。
ヌマエビの餌はドッグフードのような嫌な匂いで、ダンゴムシがよく食べる他のフードに比べて臭いです。
他のフードは小魚のような匂いがし、人間の感覚からもそんなに嫌な匂いではありません。
ドッグフードのような臭みも嗅覚の刺激を避けたいダンゴムシに好まれない理由ではないかと思います。
何故、他のフードに比べてヌマエビの餌は嫌な臭いがするのか?
似た臭いであるドッグフードの臭みの原因を調べたところ、その原因は“油”であると分かりました。
そこで臭くないフードと原材料を見比べると、他の原材料は似たり寄ったりな中で唯一はっきり違う点としてこのヌマエビの餌にだけ大豆油粕と植物性油脂が含まれていました。
良質で適度な脂質なら健康のために必要でしょうが、植物油脂のような質の悪い油はダンゴムシの健康にも良くないですよね。
また、質の悪い油により糞の臭いも強くなることが考えられます。ダンゴムシの糞を全て回収することは困難なため、糞の臭いは抑えたいです。
(この商品を貶めたい意図は無く、油が含まれているのはこの餌がヌマエビ用の沈下性であり堅く作らなければいけないことが関係していると思います。)
ダンゴムシの主食となるフードを選ぶ際、ダンゴムシ専用フードなんて売っていませんからどうしても他のペット用フードから適当な物を選ぶことになります。
ここまでで分かったフード選びのポイントを箇条書きでまとめておきます。
・大きな塊かもしくは薄い形状をしている。
・堅すぎず、柔らかすぎない。
・水分を含みすぎず、乾燥気味。
・沈下性では無く、油の含まれていない物。
この条件を全て満たすそんな都合の良いフード・・・あるんです。
オススメ主食は『テトラミン』
保証成分は以下の通りに表示されています。
タンパク質 46%以上
粗脂肪 11%以上
粗灰分(ミネラル) 11%以下
粗繊維 3%以下
原材料も悪い物は含まれておらず安心です。
ダンゴムシの主食として日常的に与えることができると思います。
このフードはダンゴムシがパリパリとよく食べるだけでなくナメクジにも好評です。
枯葉の欠片に似た形状と食感が様々な雑食の虫に受け入れられやすいのではないかと思います。
爬虫類が居るなら『グラブパイ』も?
あまり身近では無いマニアックな商品ですが、ネットで調べたところ「グラブパイ」を始めとするレパシー製の爬虫類フードはダンゴムシにも良さそうです。
(Youtubeでワラジムシに食べさせている動画を拝見しました。)
“グラブ”とは甲虫の幼虫もしくはウジ虫のことです。
その名の通り高品質な昆虫粉末を75%配合しているらしく、本来自然界でダンゴムシが食べている物に近いため食いつきも期待できます。
ただし、そのまま与えられるものではなくお湯で溶いてゲル状にする一手間がかかります。
また、前述した通りダンゴムシは柔らかすぎる餌よりも乾燥気味を好む傾向があるため、ワラジムシには良くてもダンゴムシにはどうかな?というところはあります。
ズボラな私はグラブパイを購入したことは無いのですが、爬虫類を飼っていて元々グラブパイを使っているという方はダンゴムシにもあげてみることをオススメします。
グラブパイをダンゴムシに与えている方がいらっしゃいましたらぜひ食いつきなど教えていただきたいです♪
今回はダンゴムシのオススメの主食についてご紹介しました。
ご参考になれば幸いです。
次回はダンゴムシにとって主食と同じかそれ以上に大事な“カルシウム補給”について失敗とともにご紹介します。
【参考記事】
CoCoGourmet『愛犬の臭いはドライフードが原因?臭くならないドッグフードの選び方』
https://coco-gourmet.com/archives/19
【関連動画】
とりからch『いつのまにか、ワラジムシを飼育して2年。』
https://youtu.be/8HObomdXS1w?si=seZtdJLxbvO69vQY