ダンゴムシ情報

身近な虫の観察記録

失敗シリーズ⑤ダンゴムシの餌皿で失敗!ひっくり返ると戻れない!ダンゴムシにはある悪癖が・・・?!

この失敗シリーズでは、ダンゴムシ飼育をする中で「個人的にこれは失敗だった」と思った物や方法、また改善策についてご紹介しております。

個人的な意見であり特定の方や特定の商品を貶める意図は一切ございません。

初めてダンゴムシを飼育される方がネットでたくさんの情報を集める中、その一つとしてご参考になれば良いなとの思いで私の出せる情報を書いております。

 

約1年半前。妖精さんのようなマジックポーションを飼うことに決めた私は飼育環境を作るグッズを少しずつ買い集めていました。

オシャレにかわいく飼いたいと張り切っていた私は、メルカリで白い貝殻を買って餌皿の代わりにすることにしたのです。

失敗餌皿『貝殻』(またはツルツルのお皿)

一番初めに作った飼育環境。今回のテーマはこの貝殻。

見た目は可愛いですよね。

貝殻自体に罪は無いのですが・・・

 

失敗の理由 ダンゴムシがひっくり返ってる。

同じことが2回ありました。

貝殻は物によっては内側がとてもツルツルしています。

ツルツルしたお椀型の中に入ってしまったダンゴムシはどうなるかと言うと・・・

餌皿から出ようとしてもツルツルの壁に脚が引っかからず登れない→慌てている内にひっくり返る→ツルツルでどこにも脚が引っ掛からないから起き上がれない、という状態になってしまうようなのです。

貝殻を設置してすぐ、朝方そんな状態でひっくり返ったまま絶望しているダンゴムシを発見しました。

一度目は偶然かなと思ったのですがすぐにまた同じ状態で虚無になっているダンゴムシを発見し偶然の事故では無いことに気づきました。

既に何度も何度も起きあがろうと試みた後なのか、どちらも体力を消耗しているように見えました。

 

また、上の写真ではお腹の上に木屑のような物が入っていますよね。

ダンゴムシは脚が物に触れていない状態になると反射的に触れた物を把持する(しっかり掴む)習性があるようです。

転倒して起き上がったり、転落を避けるための本能なのでしょう。

そこで、ひっくり返ったらワサワサ手脚を振り回して触れたものを掴む→餌や木屑などの小さな物を掴んでしまいお腹の上に落ちる→お腹の物が引っかかって丸まれなくなり、ますます体勢を整えられなくなるようです。

これも偶然かと思ったのですが二度目に発見した時も同じくお腹に物が引っかかっていました。

何の悪気も無く、よく出来たトラップを仕掛けていました・・・。

 

恐らく貝殻だけでなく磁器やプラスチックなどツルツルのお皿であれば同じことが起こるでしょう。

 

私はそれまで一度も虫を飼ったことが無かったので勉強不足と想像力の足りなさ故に可哀想なことをたくさんしてきてしまいましたが、カブトムシやクワガタを飼う際にはひっくり返った際に掴まれるように“転倒防止用の大きな枝”を入れるのは当たり前のようです。

そういえば夏のセミもよくひっくり返ってバタバタしていますよね。

ダンゴムシだけでなく虫全般ひっくり返ることに弱いようです。

ひっくり返り、且つ平坦な地面、そして周囲に掴まる物が何も無いという自然界に無い状況が重なることで、虫にとっては命の危機にも繋がってしまうようです。

この失敗をしてからは、ザラザラの貝殻を選んで置く角度にも気をつけながら餌皿として使用していました。それからはダンゴムシがひっくり返るようなことも無くなったのですが・・・

ダンゴムシの餌は散らかる。

これはダンゴムシを飼い始めるまで想像してなかったのですが、ダンゴムシは餌を盗んで逃走するのが上手いです。

手頃な大きさの塊ならば、何かを決心した後にくわえたままバタバタと逃げていきます。

体の何倍もある小エビだって引っ張っていき、一晩明けたらとんでもない所に動いてます。

毎晩パーティーでもしてるのかというほどの散らかりっぷり。

 

この散らかりを阻止するために高い壁の付いた餌皿を置くことはできるのですが・・・

この餌をくわえて逃げたり一生懸命引っ張る様子がダンゴムシの見どころと言っても良いほど本当に可愛いから困るのです。


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それに、暗い場所で隠れて食べる方がストレスが無いから、ダンゴムシの中で意味があるからわざわざ大きな労力をかけてやっているのでしょう。

なるべくダンゴムシの自由にさせるという我が家の方針から、これは放っておくことにしています。

そうなると、餌皿はあって無いような物と化します。

餌皿、洗うのめんどくさい。

ケース内の湿度で湿ってくっついた餌を掃除するのって、面倒臭くなってきませんか?

サッと拭く程度では汚れが残りせっかく置いた新しい餌にもすぐにカビが生えてしまいますから、餌皿を清潔に保つためには毎日水洗いしてしっかり汚れを落とすことは不可欠。

これが地味に面倒になってくる。

前述の通り餌皿があんまり意味を成さないなら尚更。

最終的に現在はどんな形に落ち着いているかと言うと・・・

 

餌皿代わりに『葉物野菜』

キャベツの上に色々な餌を乗っけている。
匂いを嗅ぎつけて、さっそく右からダンゴムシ登場。

オススメは葉物野菜を餌皿代わりに敷くこと。

餌にもなり一石二鳥です。

キャベツにはカルシウムの吸収を阻害するシュウ酸が含まれているため、キャベツを毎日与えるよりはレタスがよりオススメです。

葉物野菜が無い時に輪切りにしたニンジンを餌皿にすることもあります。

ゆで卵の殻を餌皿にすることも。

そうした野菜や卵の殻が何にも無い時は市販の小動物用の葉をちぎって敷くことも。

 

市販の乾燥した葉はともかく、野菜を土の上に直接置いたら土が傷みやすいんじゃないかと思いますよね。

野菜は竹炭の上に置くのがオススメです。

平坦な形が餌置き場にピッタリなだけでなく、竹炭は無機質なのでこれ自体にカビが生えることは無いですし、不思議なことに竹炭の上に多少古い餌のカスが転がっていてもあまりカビが生えません。

竹炭の水分を吸着する効果のせいではないかと思います。

この水分を吸着するおかげで湿気好きなダニも竹炭には寄って来づらいと予想しています。

また、餌置き場としてだけでなく蒸れにくい隠れ家にもなります。

怒涛の竹炭推し。家に竹炭が1kgあります。

これからも長くダンゴムシと付き合っていきたいからこそ、疲れた日でもお世話できるように少しでも手間を無くしたい。

今回はそんな飼育2年目のリアルな飼育事情をご紹介しました。

ご参考になれば幸いです♪

 

【参考記事】

ナゾロジー『ロボットアームの先端にダンゴムシを装着して物を掴んでもらう技術!』

https://nazology.net/archives/128349