マジックポーション(白いダンゴムシ)とレッド(赤いダンゴムシ)をあえて同じケースで飼い始めました。
この2色のダンゴムシはオカダンゴムシという同じ種類のダンゴムシが色彩変異したものです。
動画内の黄色い幼体は成長するとレッドになっていきます。
白い幼体はマジックポーションです。成長に伴って黒と黄色の斑模様が出てきます。
赤と白の間に生まれたベージュの幼体は、成長するとどんな色柄になるでしょうか。
因みにマジックポーションとレッドがどういう遺伝子疾患によって色彩変異を起こしているのか調べたところ、
・マジックポーション・・・T+アルビノ(色素欠乏だが僅かに色素を作れる)
・レッド・・・エリスリスティック(赤色色素が過剰に生産される)
...らしいです。ネットや本で調べましたが情報が少なすぎて、間違っていたらすみません。
目も黒く斑模様のつくマジックポーションがアルビノというのは少し違和感があって、ホワイトタイガーと同じような「リューシズム(白変種)」じゃないのかなぁとも思いますが、調べるとアルビノだと書いてあります。
色彩変異種は代々同じ色をした個体同士で近親交配を繰り返すことでその色を維持しています。
近親交配によって寿命が短くなるなど健康上の悪影響があるのではないかと考え心配になり、2色のダンゴムシを同じケースで飼い始めました。
さらに時が経ち…
マジックポーションとレッドの同居から約4ヶ月、間に生まれたMIXの子は生後約2ヶ月になりました。
あっという間に5mm以上の大きさになり既に求愛行動も見られます。虫の成長の速さには驚かされます。
それからさらに時が経ち…
MIXの子たちは生後4ヶ月となりました。
あくまで傾向ですが、オスの方が体色が暗く体のフチに白い色が入りづらいようです。
メスは体色が明るく体のフチに白いグラデーションが入っている個体が多く、黄色の斑紋がとても目立ちます。
オス・メス共に脚は白っぽく、マジックポーションの遺伝子をきちんと感じさせます。
生物の性別によって色や形などの形質が異なることを「性的二型」と呼ぶらしいです。
色彩変異していない普通のオカダンゴムシは元々色柄に性的二型があります。
私が普段肉眼で見て感じる印象ですが、普通のオスは青みがかったマットな黒色をしている傾向があります。メスは黄色の斑紋があり、薄い黒色をしている傾向があります。
そんなオカダンゴムシ本来の性的ニ型がこのMIXたちにも表れている気がします。
見た目で性別が大体予想でき、色合いや斑紋に個体差があるので識別がしやすくて楽しいです。マジックポーションの識別のしやすさを子どもたちも受け継いでくれました。
それに、メスのカラーリングがなんとなく柴犬を連想させて単純にかわいくて良い。
この動画のMIXは生後約4ヶ月ですが、お腹にもう出てきそうな赤ちゃんを抱えています。いつも参考にしている「ダンゴムシの本」には交尾してからお腹の子が孵化するまでに約1ヶ月、子どもがお腹から外に出てくるまでにさらに1ヶ月ほどかかると書いてあります。
そのため、このMIXのメスは早ければ生後約2ヶ月で性成熟していることになります。
知っていた情報よりも大分早く性成熟するようです。
それはそうと、またさらに複雑に交配された次の世代が生まれたことになるため、赤ちゃんがどんな風に育っていくか楽しみです。
【参考文献】
奥山風太郎+みのじ『ダンゴムシの本 まるまる一冊だんごむしガイド』
奥山風太郎『おどろきダンゴムシ図鑑』