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4月、公園に散策に行ったら、大きなナメクジを見つけました。
公園にいた大きなナメクジ
昼間からこんなに元気に活動していた訳ではなく、枯葉の下で丸く太い塊になって寝ていた所を発見しました。
その丸い姿がナメクジには見えずヒルかと思いながら恐る恐る石段に置いたら、こうして動き出したのです。
拾って家で飼うことにしました。*1
種類ですが、最初ネットで調べても図書館に行って分厚い図鑑を紐解いても「外来種で、コウラナメクジ科の一種」としか分かりませんでした。
『カタツムリ ハンドブック』にはチャコウラナメクジ類の一種とありました。
チャコウラナメクジ類とは言ってもこのナメクジはよくいる細長いチャコウラナメクジ*2よりも体高が高く、ずんぐりむっくりとし、全く違う印象の見た目をしています。
以前近所の公園の排水溝の枯葉の中で2匹眠っているのを見たことがあります。
また今度、排水溝を見てみようかと思います。
寝ているナメクジ
寝ている時はこの動画のようになっています。
いやー、大変かわいいですね。
やる気が無い事この上無いお餅のような姿。
ダンゴムシは小動物のような臆病さを持ち人間臭くちょこまかと動くのが魅力ですが、のっそりと構えているナメクジにはダンゴムシとはまた違った魅力を感じます。
撮影されてても食べまくるナメクジ
腹ペコなナメクジに餌を与えると警戒心無くすぐに近寄ってすぐに食べ始めます。
ダンゴムシは少し刺激を与えるとすぐに逃げてしまいますが、ナメクジは食べている時に多少ライトで明るくしたりケースを動かしたりしてもお構いなしなのでとても撮影しやすいです。
一緒に飼っている小さなチャコウラナメクジは明るさに敏感でライトを付けるとすぐ陰に隠れてしまいますが、このコウラナメクジは太々しくデデンとして逃げません。
また、小さなチャコウラナメクジは一日中水苔の中に隠れて狭い隙間を好みがちなのに対して、この大きなコウラナメクジはチャコウラ程は湿度を好まないようで狭い場所に潜り込んだりはしません。
ナメクジの種類によって光への忌避感・湿り気を好む度合いが違うのでしょうか。
種類ではなく体の大きさによって違いが出ているような気もします。
体が大きい方が乾燥した場所に居がちな気がします。
体が大きくなると体積に対しての体の表面積が少なくなるから水分の蒸発を抑えられるのでしょうか。
貫禄を身につけたナメクジ
ナメクジを飼って1週間が経った辺りで飽食状態になったのか、大好きなはずのニンジンを目の前に置かれてもすぐに食べ始めることは無くなりました。
ナメクジは学習能力がとても高いそうなので、単に「お腹空いてないから食べない」というだけでなく「餌はいつでも食べられる」と学習していてもおかしくは無いですよね。
彼の目つきからそんな余裕を感じるのは気のせいでしょうか。
自分の体の陰に隠れようとする
ナメクジは右目と左目で明るさを比べて暗い方に向かうのだとか。
そのためか、体の陰を暗闇と勘違いして向かっていくお茶目な一面も。
コウラナメクジの卵
また、最近卵を産んでいました。
拡大してチャコウラナメクジの卵と比べると、コウラナメクジの卵は斜めに線が入っているのが特徴ですね。肉眼では見分けはつかないと思います。
しばらく観察していましたが、潰れている訳でも無いのに卵はいつまで経っても孵化せず・・・。
半透明の卵なので中が見えますが胚のような物は何もありません。
無精卵だったのでしょうか。
または大人たちの居る飼育ケースの中に置いといてしまったのがいけなかったのか。
これから陸貝の卵を見つけたら必ず隔離してあげることにします。
ナメクジの死
卵を産んでいることで嫌な予感はしたのですが、ある日突然死んでしまいました。
拾ってから1ヶ月半ほど経った時でした。
・何となく顔色が青黒い
・いつもより小さい(水分が抜けている)
・体の右側にある呼吸孔が動いてない
・水滴を当ててみても動かない
死んでいることを確信し、壁に張り付いていたのを剥がしてみると、死後硬直的なものなのか内側にアーチを描いて曲がった形で固まりました。
生きていた頃は水分をたくさん含んで謎のお餅のように見えたけど、硬直して細くなってました。
悲しかったですが、貝類は腐るのが早いですし他の個体にも悪影響があってはいけないのですぐに死体を外へ出しました。
今後も陸貝たちをよく観察していこうと思います。
\ ナメクジの本 /
【撮影機材】
【参考文献】
武田晋一・写真 西 浩孝・解説『カタツムリ ハンドブック』
【参考記事】
なごや生物多様性保全活動評議会『名古屋市産限定の陸産貝類の同定ガイド』
https://bdnagoya.jp/calendar/pdf/rikusankairui02.pdf
【サムネイル用画像】