このダンゴムシは体の4節目と5節目の間を境目にして体の色が違いますが、ダンゴムシは下半身と上半身の2回に分けて脱皮をするため、脱いだばかりの下半身の色が違うのです。
児童向けの本に「ダンゴムシは上半身から脱皮をする」と書かれているのを見たことがありますが私が観察してきた中ではいつも下半身→上半身の順で脱皮をしています。
脱皮はとても体力を消耗する行動です。そのため、半分の脱皮を終えると大体殻の近くでシーンと動かなくなっています。
しばらく休んでから殻は自分で食べてしまいます。きっと貴重なカルシウム源なのでしょう。
ダンゴムシが脱皮をしている途中からずっと観察していたことがありますが、その時は脱皮が終了(完全に体から離れる)してから1時間半ほどは動かず休み、その後に自分の殻を食べていました。
休んでいる1時間ほどの間に新しい体はふっくらと膨らんでいました。
これはダンゴムシが上半身の脱皮をする様子です。
脱ごうとしている殻の下に目が見えます。
脱皮した直後の新しい体はシワシワして小さく、湿ったような濃い色をしています。
この後、少しずつ膨らんでツヤツヤになります。
大量のダンゴムシたちを一年以上飼育していますが、脱皮の最中はめったに見られません。
普通は天敵に見られないような場所・時間帯に脱皮するのかもしれません。この映像のダンゴムシもケースの底近くの深い場所で19時頃に脱皮していました。
これは脱皮に失敗したダンゴムシです。
脱皮した直後の新しい体はシワシワして小さいですが、上手く脱げなくて手間取っているとこのシワシワの状態のまま乾燥して固まってしまうようです。
冥土では苦しむことなく美味しい物をいっぱい食べてほしいです。
【参考文献】奥山風太郎+みのじ『ダンゴムシの本 まるまる一冊ダンゴムシガイド』
【参考記事】ダンゴムシジャパン『なぜ脱皮するのか?もし失敗すると・・・』
http://dango64jp.starrypages.net/dappi.html